グダグダ作品語り

ボーナストラック公開したので書き溜めてた作品語りを…。
めちゃくちゃ長いしグダグダな上に自己主張が強い文面になってるので、興味ある方だけ読んでくださったらな…と思います。うぜぇとか思わたらどうしよう。


Deal in fantasyについて

このお話を描くきっかけは、「モテるスティーブンが、他人(女性)からの手紙をレオ君に代わりに読ませる両片思いのスティレオって良くないですか!?」っていう妄想からでした。当初はもっとゲスいといいますか、抱かれながら他の女性からの愛の言葉を読まされるレオ君…みたいな話を想像してたんですけど、蓋を開けてみたら180度真逆の純度100%のピュアな話になってしまいました。こんな話が読みたい!ってアンケートに参加してくださった方、この場をお借りして心よりお詫び申し上げます!!全然違う話になってしまいました。

〇タイトルについて
タイトルの「Deal in fantasy」というのは、【白昼夢】に関係する良い言葉はないかなぁと探していた時に見つけた英文です。たぶん一般的な言葉ではないのだろうなぁと思いつつ、日本語訳がとても気に入ったので決めました。
日本語訳はあえて出していなかったのですが、私がいつも話を考えるときはタイトルを重視してる…みたいな話をするので、気になった方もいたようで。
日本語の訳は「白昼夢の中に[絵空事の世界で]生きる」というものでした。
途中このタイトルが気に入りすぎて、タイトルに縛られて内容が上手くまとめられないという事態に陥ったのですが、レオ君の「僕にとっての夢は、あの毎日だったんだ」というモノローグを書いた時に、ストンと自分の中で納得できる流れになったように思います。

自分で決めたタイトルですが、「絵空事の世界で生きる」ってどういうことなんだろうとずっと考えていたんですけども、この話では「前世のレオ君が『こんな風に生きてみたかった』と夢見た世界」が「現代のレオ君がスティーブンさんと過ごした日々」だった、ということなのかな…と。


〇描きたかった事
夢か現か…というキーワードがよく出てきますが、寝てる時に見る「夢」=「前世」、叶えたい「夢」=「現世」という風に設定していました。なので、どちらも夢でどちらも現。そこから白昼夢というタイトルにしたかったんです。
それと、夢の話以外に描きたかったテーマは「巡り巡る」ということです。その象徴がホワイトちゃんとソニック。そして神々の義眼。

実はホワイトちゃんが「偶然なんてない」と言っているのはこの義眼のことも入っていて、自分設定なのですが(これもTwitterで呟いてた話)神々の義眼の所有者は代々輪廻転生したレオナルドウォッチなのではないか…という妄想を元にしています。偶然またレオ君が植えつけられたわけでなく、何度も繰り返している、という話。
この輪を断ち切るためにホワイトちゃんがいるのですが、そこまで描けませんでした(笑)なのでここで補足させて貰うと、ホワイトちゃんが「憂いは全部私が持っていく」と言っていたのはレオ君の義眼は自分が預かるという意味で、ホワイトちゃんは長い年月の中で神性存在にレベルアップしてたという裏設定がありました。ただの幽霊ではない。これは言わないと誰も気づかない事だとは思うのですが、話の中でホワイトちゃんは一度もレオ君に触れていないのです。それは意図的にそう描いてました。理由としては、ホワイトちゃんは現世の事に理由がない限り物理的に関与できないからという設定からでした。(最後触ってるやんって思う方もいるかと思いますが、これには深いわけがあるんですが…っていうかまぁちょっとネームを失敗したというか…← ほんとはあのタイミングで義眼を持っていって貰うはずだったんです…そのための接触だったんです…)なので代わりにソニックが動いてくれてる。(ソニックは幽霊じゃないのかって話ですが、ソニックは幽霊じゃないです。なんでしょうか?(笑))埋めたノートがそのまま出てきたのも、ホワイトちゃんが守ってくれてた、という裏設定もありました。
ホワイトちゃんとソニックがレオ君を助けてくれる。表面だけみれば都合の良い話なのですけども。でも、それもこれも前世でレオ君自身の行いの結果であって、奇跡が起こったわけでもなんでもないんだ…ということを描きたかった。それだけのことをあなたはしてくれたのよ、と。「あなたを助けるのは誰でもない過去のあなた」みたいな。こういう風に描きたかったのは、原作10巻の病院のシーンで、レオ君がクラウスさんから言われたセリフ「今の君を作ったのはあの日の挫折だ」が印象的だったからだと思います。結局、レオ君が過去の自分を乗り越えられたのは、誰かのおかげじゃなくて自分の決意と頑張りの結果だったんだろうな…と。その頑張りをみんなが評価して力を貸してくれた。みんなに助けられるということは、レオ君が弱いからじゃなくて、立ち向かってきたその結果なのだと。
だから、ホワイトちゃんとソニックもそんなレオ君のために手を貸してくれている。結果としては自分の力で返還はかなわずとも、奇跡が舞い降りたわけではなく、その結果を引き寄せたのは必然でありレオ君自身なんだよ。という事が描きたかったんです。その中でどうしてもホワイトちゃんにあの名セリフを言わせたかった。クラウスさんからレオ君に、レオ君からホワイトちゃんに、そしてホワイトちゃんから現代のレオ君に…。意図が伝わったかはわかりませんが…。

終盤で「僕はもうレオナルドウォッチじゃない」というセリフが出てきますが、これも言わせたかった言葉の一つで。
パロを描くのが苦手だ、という話はよくすると思うんですが、(自分が認識してる)レオ君がレオ君たる所以って、自分の勇気のなさで犠牲にしてしまった妹への贖罪が深く根付いてるところにあると思っていて。パロだと、そこって別になくても良い、というか好きに描けるのが魅力だと思うんですけど、そのエピソードがないレオナルドウォッチを私は想像できないんですね。(あり得ないという話ではなく、「私」が想像できないという話です、誤解なく!!!)人の性格って人生経験によって決まってくると思っていて。どういう経験をしてきたかで、感じ方や判断の仕方や考え方が出来上がっていくんだと思うんです。だから義眼移植のエピソードのないレオ君だったら、きっと性格や考え方も変わってくるのかと思うんです。性質は同じでも。だからどうしてもそのエピソードを外せなくて、ああいう形に…。
でもだからと言って前世と全く同じ人生を歩んできたわけじゃない。だから全く同じかと言われればNOなんですが、限りなく近い存在ではある。
でも決定的に違うのは、恋を捨てられなかったこと。妹より恋を優先してしまったこと。それが前世のレオ君にとってはあるまじき事で、後半で曖昧だった記憶が徐々にクリアになっていくにしたがって、その事実が自分でどんどん許せなくなっていく。最初から「許せない」で始まっているんですけども。より切実に。
前世の自分はその恋を封印して結局言えないままスティーブンさんを失ってしまったので、それが後悔として強く残っているために記憶を持ったまま生まれてしまった。だから今のレオ君は恋を捨てられないのです。ミシェーラのことももちろん大事だけど、それと同等にスティーブンさんの事を想ってる。大事なものが増えてしまった。だから自分の心と折り合いがつけられなくて悩んでいる。昔は閉まっておけた気持ちに蓋が出来ない。スティーブンさんを好きだと思う気持ちを持っていてもいいのか…と悩んでいるから、あからさまなスティーブンさんからのアプローチにも気づかない。恋を捨てられないからと言って、恋に生きることも出来ない。
「僕はもうレオナルドウォッチじゃない」というレオ君に対して、ホワイトちゃんが「そんなことない、あなたはずっとレオナルドウォッチよ」と言うわけですが、ずっとレオ君のことを見守ってきたホワイトちゃんからしてみれば、愚直なまでに悩みもがくレオ君には、もっと器用に生きてもいいのに…という思いがあって、それでも変わらないんだよね…という複雑な気持ちを抱いていたので、ちょっと悲しそうな顔しています。(表現出来てるかはわかりませんが)

逆にスティーブンさんは、過去が明るみでない分好きに描けるというか。なんとなく、原作のエピソードから考えて元は明るく社交的だったけどしがらみを背負うことで陰まで背負ったっていう印象があるので、そこをとっぱらたら社交的で明るい部分だけ残るのでは?ってことでああいう感じに…。いつもならスティーブンさんがじめっとしててレオ君が手をひいてくれるパターンですけど、今回はあえての逆。
ティーブンさんは、記憶がないのですけど。それは後悔してなかったからだと思います。前世の生きざまに。想いを伝えることは叶わなかったけど、もしかしたらそうなることも想定してたのかもしれない。愛の言葉を出来るなら伝えたかったけれど、はっきりと残してしまったら重荷になってしまうかもしれない、だからすぐには気づかない形で残した。もしレオ君が何かのきっかけで気づくことがあったら…っていう期待も込めて。ズルいなぁと思います(笑)もちろん、言葉を教えて気付いて貰う未来も考えてなかったと言ったら嘘になる。でも、好きな子を最後まで守ることが出来たから満足だったんだろうと思います。(そう、実はスティーブンさんが亡くなったのはレオ君を守ったからでした。わからないですよね!)一点後悔があるとするなら、レオ君との約束を守ることが出来なかったこと。だから、その場面だけは夢に見ていたと、いう。

〇スティーブンさんが先生をやめようと思った理由
後半の最初に寝てるレオ君に手をだしかけてやめるシーンがありますが、そこで「先生」と言われたのがよほど堪えたみたいで(笑) 夢の中のレオ君の望みを叶えるべく教師という職を選んだスティーブンさんが、今度は現実のレオ君と出会ってその職を捨てる。レオ君が感じた通りにスティーブンさんはその選択をすることで未来へ進もうとしてる。ここら辺のエピソードは、今のスティーブンさんにはしがらみがなく、自分の好きなように生きてることを現しています。
ボーナストラックでは一線超えてる二人のつもりで描いてるんですが、だからこそ「先生」って言われるのが嫌なスティーブンさん(笑)ボーナストラックは裸で寝てる二人を描こうと思ってたんですが、諸事情で描けなくて…。心の眼で裸にしてあげてください。
向こうの大学の教授ってどういうお仕事なのかしら…と思って調べたりもしたんですけど、日本人で向こうで教授?講師?をやってる方のブログを読んでみたりして面白かったです。どこも学生の相手は大変なんだな…。

〇手紙(日記帳)について
こんな分厚くてでかい日記帳あるかよっていうツッコミはすでに自分でしているのでお許しください。でも海外に行った時に思ったんですが、意外と海外の方ってサイズでかくて厚めのノート使ってるみたいで。許してほしい。(二回目)スティーブンさんの方はあれは本です。レオ君の役に立ちそうなことが書いてある本です。特に大事そうなとこに付箋貼ってます。その付箋の言葉、イタリア語とスペイン語と日本語が書いてあったかと思うんですが、なんて書いてあるか訳した方とかいるのかな。一応意味を調べた上で愛の言葉を綴っています。書いてもいいんですけど、自分で調べた方が楽しいかなと思ってあえて書きませんが。教えてって方いたらどうぞ遠慮なく聞いてください(笑)レオ君は最後まであの付箋に何が書いてあったのか気付くことなく埋めてしまいましたけども。直接陽気になった本人に言われればいいと思います。
あと、墓を掘り返したことについてですが、実はスティーブンさんの遺体は入っておりません。さすがにライブラの副官の遺体をそのまま埋めることはしないだろうと思うので。私のお墓の前で~泣かないでください~そこに私はいません~ですね。それはレオ君もわかってて掘り返してるので。蛇足ですが、自分の遺体とご対面!?って聞かれたから(笑)

〇旧HLについて
ここはホントに最後まで悩んだところでした。何がって設定が(笑) ぼんやりとこんな感じっていうのはあったんですけど、それを破綻なく説明するのが難しくて…。レオ君が言うならなんとなくで済ませられるんですけど、スティーブンさんのセリフだからそれっぽくないといけないし…でひねり出した文章を校正して貰ったTさんに丁寧にかつ具体的に直していただいてなんとか体裁を整えることが出来たかな…と。っていうか、Tさんは「こだわりもあると思うから…」って気遣ってくれたんですが、私は喜々としてTさんが直してくれた文章そのまま使いました!!(懺悔)
なんかこう、時代に取り残された感を出したかったんですけど。というのも、一応百年単位で未来っていう設定にしてるのに未来感が欠片もないのはどういうことだ!って自分の中の誰かがいうので…。ならばとひねり出したのが、「眠る街」でした。その街だけ時代から切り離されて発展しないまま…それなら近未来感なくてもいけるんじゃない!?って…。夢がなくてすみません。
遺跡保護のために開発しないまま田舎街として残ってる…みたいな場所ってあると思うんですけど、そういうイメージです。盛者必衰、じゃないですけど、かつて世界の注目を集めた場所が…みたいな。あとはNYにある「死の島(ハート島)」のことも少し参考にしました。
やはり元に戻ったといってもかなりの爪痕は残していってるだろうと思うので。わかんないけど。瘴気的なものがあったり呪術的なものが残っていたり(本編では異界のものと人間界のものが融合したものは残ってるって描いたかな)で遠巻きにされている感じ。普通の人は立ち入りできないように厳重に規制されて、特別な資格(呪術師とか)を持ってる人たちや学者が第二のHLが発現しないよう研究調査してる、とか。始め、国的には出来るなら葬り去りたいから予算とか人員とか割いて貰えなくて、様々な人たちが研究しようと試みてきたけど、中に入ることすら出来なくて長い事進展しなかったところにスティーブンさんが現れて協力者を集めてチームを編成しあれよあれよと研究を進めてしまった…なんてことを今考えました(?)財源はラインヘルツ。まぁ現実問題有害なものをそのままの形で残しておくってのもお金がかかるし、かといってそのまま葬り去るっていうのも情報面において大きな損失になるだろうし、難しい話だなぁと思って深く考えるのをやめました(笑)これはスティレオの二次創作だ!

〇ボーナストラックについて
最初からこれはどうしても描かねばと思ってたシーンがあって。それが表紙の二人が実は別々じゃなくて二人一緒に現代のレオ君に別れを告げてるってところ。夢の中の話だけれど、夢に見るってことは記憶の整理をするってことだと聞いたことがあるので、レオ君の中でごちゃまぜになっていたものが、過去の二人は過去の二人としてここにいる自分は今を生きてくんだっていう意味として描きました。それと同時に、過去の二人もちゃんと出会って幸せになってるといいなっていう思いも込めて。なのであれも夢であって現であるのです。
レオ君の義眼返還について。これは最初に書いたように、ホワイトちゃんの仕業です。そしてこのタイミングなのは私のミスです…申し訳ございません。
このお話はスティレオの話ではあるんですけど、レオ君が家を飛び出してから、ちゃんとミシェーラちゃんに会いにいけるまでがひとつの流れと思っていたので、そこがゴール地点です。ここらへんちょっと色々と描きたいことが多すぎてだいぶダイジェストにしてしまったんですが、伝わってるかな…。ミシェーラちゃんに会いに行くのと、世界をみて回ろうという約束と、スティーブンさんの「仲間」に会いに行くのと…。全部混ぜました(笑) 旅に行くのは決まってて、どこに行く?という流れになったときに「実は会って欲しいやつがいるんだ…」「もしかして赤い髪でガタイの良い牙の生えた強面だけど紳士…みたいな人ですか?」「え???知り合い???」みたいなのをね!ホントは描きたかったんですよおお>< あとライブラのメンツも描きたかった…。それぞれ現代で生きてる彼らちゃんといます。
行先はクラウスさんのとこだったんだけど、義眼がもとに戻ったから、それならレオ君は真っ先にミシェーラちゃんに会いに行きたいだろうなっていうスティーブンさんの計らいで、まずは二人でウォッチ家に!スティーブンさんとミシェーラちゃんは何度か電話でやりとりしてる仲です。

そして、最後の荷物のくだり。気付いてくださる方がいるかわかりませんが、レオ君が荷物が少ないのは、背負ってたものが軽くなったという事の暗示です。と自分で言うのカッコ悪いんですけど(笑) テーマ曲みたいのを描くときたまに決めてるんですが、今回はミスチルの「GIFT」でした。ミスチルのGIFTは前に違う漫画も描いたことあるんですけど。あの歌は私のスティレオ感にぴったりなんですよね…。
重くなった荷物も一緒に持つからそばにいてよっていうのがね。後編のあのセリフ、最初は入れてなかったんですけど。一緒に生きてくってそういうことかなぁと思って後から入れました。何も言えなくて一人でぐちゃぐちゃになってたレオ君にとって、救いになればいいなぁと。私はスティーブン担なので、スティーブンさんに夢をみたいんですよねー。へへ。だからこの二人には、手をつないで色んなものをわかちあって同じ歩幅で(足の長さは違うけど)歩いていって欲しいなと思います。



以上!グダグダな語りにお付き合いいただきありがとうございました!なんとなくでしゃべってるので適当ぶっこいてるとこ沢山ありますけどただの一人ごとなのでお許しください…。