第一話納品。作業中の覚書。

あーー長かったぁーー!! 途中入院したりしたのもあってめちゃくちゃ時間がかかってしまった…。下書きに入ったあたりで全然作業が進まなくておかしいなぁって思ってたら体調がずっと悪かったみたい。

一話やってみて思ったのは、全部自分で決めなきゃいけないってことの大変さ。いや、当たり前だろって思うかもしれないんだけど、二次しかやったことない人間にはその大変さに気づくのにやってみないと分からなかったわけで…。キャラたちがいる会社や家、移動した先のお店、そこにいる人たち、仕事の内容や人間関係。プロットやネームの段階では考えてなかったような色んなことが作画の段階で必要になるって気付いた。話には直接関係なくても、背景には必要になってくる。そこをちゃんと考えて描かないとやっぱりキャラとかの「背景」に説得力がなくなると思う。二次の場合は必要な場面は原作やアニメから探せたし(原作に出てこないようなとこは別として)どう描けばよいかも原作をみれば良かったんだけど、それを全部自分で考えるってこんなに大変なんだー!ってまた再び先生すげーってなってる(笑)例えば主人公の部屋。人物像がないと何を置くか、どういうタイプの家に住んでるのか何を描いていいかわからない。今まで読んできた漫画、そういう細かいとこもしっかり描いてあるんだよね。

正直背景を描いてる時間はなかったので、めっちゃ素材と3Dに頼りましたね…。もうプロが描いたすんごい背景が買えるんですよ!買うでしょ!ただすんごい背景にしょぼい人物画じゃ釣り合いとれないので、自分も頑張って作画しました。最初3Dがぜんっぜん使えなくて(笑)ほんとシャレにならんくらい使えなくて、ガチで泣きました(笑)頭の中にあるオフィスを再現するには3Dじゃないと無理って思ってたので…。背景ガチで苦手だから…。まぁでもなんとか頑張って欲しい画が取れるくらいはできるようになりました。素材と3Dのおかけで編集さんに「すごい背景丁寧に描いて貰って」って言って貰って。「いや、ほぼ素材と3Dですね、描いてないです」って言ったら「え、じゃあどこを褒めたら花乃さんを褒めたことになるんですか?」って言われて笑っちゃいました(笑)

そうあと、フォントの指定が思ったよりデカいのがなかなかネック。普段の倍以上でかいから、セリフがあまり入らない。でも私が好きで読んでる「虚構推理」なんかは推理ものだけあってセリフが多いんだけど、改めてみたらフォントがでかい。こんなでかかったのかってちょっとびっくりするくらい気になってなかった。少女漫画みたいにコマ数が少ないわけでもなく5.6コマあるにも関わらず!すごいな…。

でも後から自分の同人誌みたら、なんかセリフ小さく感じて、絵とセリフのバランスを見直さないとなぁって思ってしまいました。単純に自分が画面の構成がうまくないってだけの話し。

正直、オリジナルの原稿やってるのはしんどい方がまだ勝ってて。なぜかと言えば二次みたいに今まで読んでくれてた方が楽しみにしてるって言ってくれるわけでもなく、誰かが読んでくれるっていう保証もなく、なんのために誰のために描いてるんだろうって思ってしまう瞬間がある。でも描いてて思うのは、やっぱり絵を描くのは好きだってこと。こうしてみようああしてみようって考えるのは楽しい。オリジナルで評価されるなんて夢のまた夢の話で好きだから描いてるってモチベがないと厳しい世界なんだろうなって改めて思った。私は自分の理想を追い続けるのが好きだから、今回一話やってみてもっとよくできるはずだってところがいっぱい見つかって、もっともっとって気持ちが沸いてくる。まだ見ぬ誰かの琴線にふれることがあればいいなぁ。そう思わないと自分のちっぽけさに押しつぶされそう。

 

あ、今日は庵野監督の舞台挨拶観てきた。エヴァはやっぱり特別なんだなぁ。